最初のオススメ本については下記リンク先を参照。
とはいえ、この冊数では「少なすぎる」と感じる人も多いだろう。
実際、あれだけの冊数ではどうにもならない人も多いだろうし、あれだけでどうにかなる人はごく少数だと思う。とはいえ、雑に色々紹介するのも違うかなぁ、と思っている。
今回紹介する医学書全てを、必ずしも勧めるわけではない。各人が環境に合わせて調整するのが望ましい。ただ、紹介するにあたり「過不足なく」という点を考慮したときに、重複を承知で紹介しておいた方が無難なものも、ここでは紹介している。この前提を念頭に読み進めてほしい。
医学書を大きく分けると2種類だと思っている。
本来は前者が望ましい。しかし、エビデンスとして確立するには十分な研究モデルが作れないが、重要な考え方・知識がある、というのも必要になる。だから後者の存在を私は否定できない。まあ、正直にいえば、これもまた濃淡があるところだと思える。
自分が専門とするからより詳しく、と感じる場合もあるだろうし、施設的にこの知識は必要だから本を用意する、という場合も考えられるであろう。
ただいずれの場合においても、この本のエビデンスはどうなのか?というところを少し念頭に置きつつ、Narrative basedなのか、それともEvidence basedなのか、を意識して書籍を利用するのが望ましいと考える。
この分野は放射線科の人間は論文を追うことになるだろうが、体系化されたレビューをみることは他科の人間はほぼない。その一方で、どの科の人間でも放射線画像と関わりを持つ必要があるため、医学書として体系化されたものが必要になりがちである。個人的には、放射線科研修を初期研修でできるなら、経験しておいた方がよい(画像オーダー文の重要性が実感できるだろう)。
『1カ月・30 Stepで学ぶCT診断入門』
1カ月・30 Stepで学ぶCT診断入門【電子版】 | 医書.jp
まず臨床に出て学ぶべき画像の基礎が、端的に揃ってる良書。ここに書いてある内容をこなせば、臨床らしい画像の読み方が出来るようになり、あとは経験値を稼いでいけば良い。
『CT診断一問一答』
CT読影を解剖から一つ一つどのように捉えるべきかを一つ一つ説明している良書。CT値の話も記載されているが、圧縮されている感が否めない。前述の書籍で足りないところや、放射線科研修で読影レポートを書く上での基礎的な教本として役立つと考える。